大学で教材研究もやった。教育心理も講義を受けた。教育実習も経験した。試験も合格した。目の前には、生き生きした目の子供達。
さあ、何から始めます?
私は、初めて自分が担任する子供達を前にした時、戸惑いました。まっさらな子供達。カリキュラムや、やらなければならないいろいろなことはあるものの、ある程度自由に使える時間。
どんなクラスにしたいですか? どんな子供を育てたいですか?
小さな積み重ねが、子供や親御さんとの絆を深めます。その一部をになう小さなヒントを、思い付くまま紹介します。
一日二回は、一人一人目を見て挨拶を!
子供達は毎日必ず先生を見ています。先生は毎日子供達を見ているでしょうか? 全員を見ているようで、まぎれてしまうことはないでしょうか?
詳しく、一人一人を見ることは また別として、一日二回は必ず目を見て、アイコンタクトを取りましょう。
朝は健康観察で
一人一人、名前を呼んで、目を合わせ、子供の返事を聞きます。
「○○君」「はい、元気です。」
「○○さん」「ちょっとお腹が痛いです。」「痛くなったら、授業中でもいいから言ってね。」
「○○君」「ちょっと頭が痛いです。」「もっと痛くなったり、フラフラしてきたり、気持ち悪くなったりしてきたら、言うんだよ。」
・・・というふうに。こちらも気をつけることができ、子供も先生に伝えたことで安心するようです。勿論、連絡帳に書いてあることもありますが、そうでない時もあるので。
あまりに元気で、力が入り過ぎ、「はい、でんきです!」なんて言っちゃう1年生もいました。「電気です、だって。」と笑いが起き、その子は、とてもはずかしそうでしたが、「元気いっぱいな証拠!いい返事!」で、なごやかに過ぎていきました。今でも心に残る返事です。
帰り、教室を出る時に
帰りの全員の挨拶が終わった後、教室出口で、一人一人とハイタッチをします。(時節柄エアタッチでも)
「またね。」「気をつけて帰るんだよ。」「今日、○○頑張ったね。」「明日待ってるよ。」通学路の遠い子には「今日ランドセル重いからガンバ。」等々。
ハイタッチの手を、高い所にしたり、低い所にしたり。軽くたたいていく子や力いっぱいたたいていく子。でもみんな笑顔です。
学校生活に限らず、挨拶は人間関係の基本となっていくはずですし、一日二回のこれだけで、子供と声をかわしやすくなり、コミュニケーションが取りやすくなります。